アイリストとして働くうえで気になる大きなポイントとして給与の相場があります。好きなことを仕事にできても、給与が低く安定していなければ続けにくいでしょう。そこで今回は、アイリストの給料の相場や、収入アップのためにできることを紹介します。本記事を読んで、アイリストの給料事情を知っていただければ幸いです。
アイリストの給料の相場
アイリストの給料は、正社員とアルバイト、さらに都心と地方で異なります。正社員の場合、未経験者は都心で月給20万円〜、地方で月給18万円〜が一般的です。
経験者では都心で月給22万円〜、地方で月給20万円〜となります。アルバイトの場合、都心では未経験者が時給1,000円前後〜、経験者が時給1,200円〜、地方では未経験者が最低賃金〜、経験者が時給1,000円前後〜が相場です。
とくに正社員では地方でも月給18万円を下回ることが少なく、美容業界の中でも高水準の給与といえます。
経験者は未経験者より給与が高い傾向にある
経験者は未経験者よりも給与が1割ほど高いことが多く、昇給や昇格のチャンスが多いのも特徴です。たとえば、美容師から転職し、3年で店長に昇格した例もあります。
また、待遇面では美容業界全体で労働条件の改善が進み、正社員では社会保険や有給休暇、産休育休制度の利用が可能です。一方、アルバイトは勤務条件によって福利厚生が変わるため、雇用形態と待遇をどう選ぶかは個人の状況次第です。
業務委託・面貸しなど働き方が多様化している
近年、業務委託や面貸しという働き方も増えています。業務委託では、サロンから施術ごとに報酬を受け取る契約で、施術料金の40〜50%が一般的です。集客をサロン側が行うため、多くの施術をこなすほど稼げる一方、サロンの方針には従う必要があります。
自由度を求める場合は、面貸しというスタイルもあります。これはサロンのスペースを借り、賃料を支払う代わりに売上を全て得られる働き方です。固定客を多く持つアイリストに適していますが、顧客管理の責任が伴います。
アイリストの給料が高い傾向にある理由
アイリストの給料が高い理由は、アイラッシュサロンの特徴や美容師業界との違いにあります。アイラッシュサロンでは業務委託の形態が少なく、これが給与水準の安定化に寄与しています。
一方、美容師業界では業務委託の働き方が広がりつつあり、指名が多い美容師は業務委託の方が稼げる場合があるのです。しかし、集客を目的にメニューの単価を下げることが多く、これが業界全体の価格競争を引き起こし、最終的には客単価や給与水準の低下に繋がることがあります。
アイリスト業界では業務委託が主流ではないため、こうした価格競争が起こりにくく、安定した給与水準を維持しているのです。さらに、まつ毛エクステの施術料は他の美容サービスと比較して高めであることも給料が高い理由のひとつです。アイラッシュ業界では、新しい技術が常に開発されており、それが業界全体の発展を支えています。
たとえば、付け心地や持続力の向上を目指した技術革新が行われており、これに対応できるアイリストが求められているのです。顧客は高品質な施術を求めるため、最新の技術を提供できるアイリストが選ばれ、客単価の向上に繋がります。
アイリストが収入をアップさせる方法
アイリストとして給料をアップする方法には、資格取得によるキャリアアップと独立の2つが挙げられます。
資格取得・スキルアップ
アイリストは技術職であり、自身のスキルを高めることが収入向上の鍵となります。とくに最新技術の習得や専門資格の取得は、キャリアアップを図るうえで重要です。技術の高さを証明する方法として資格は有効であり、顧客や雇用主にスキルをアピールする強力な手段になります。
たとえば、日本アイリスト協会(JEA)や日本まつげエクステ協会(NEA)が提供する3級・2級・1級の資格や認定講師資格は、アイリストとしてのレベルを示す指標です。
上級資格になるほど試験の難易度は高くなりますが、トップアイリストやトップアイデザイナーを目指すなら、挑戦する価値があります。これらの資格を取得すると、給与交渉に有利になるだけでなく、顧客からの信頼も得られます。
独立する
また、独立して働くことも給料アップのひとつの方法です。業務委託や面貸しのスタイルで働くことにより、自由度の高い働き方が可能になります。施術を行った分だけ収入を得られるため、頑張り次第で収入を大幅に増やせる点が魅力です。
とくに施術スキルに自信があるもののサロン運営には不安を抱える場合には、このスタイルが最適です。加えて、完全にサロンを一から開業すると、自分の理想のサロンをつくれます。
ただし、独立を目指す場合は、まずは既存のサロンで経験を積むことが重要です。サロン勤務を通じて、施術スキルを磨くだけでなく、運営に必要なノウハウを学ぶ必要があります。
顧客対応や集客、財務管理などの知識を身につけると、独立後の成功確率を高められます。また、独立後は集客や顧客管理も全て自身で行う必要があるため、信頼関係を築ける固定客を作ることが大切です。
まとめ
アイリストの給与相場は、未経験者で月給18~20万円、経験者で月給20~22万円以上が一般的で、美容業界内でも高水準です。さらに、新技術を学び続けることで客単価や給与アップの可能性が広がります。収入を増やすには、資格取得やスキルアップが鍵であり、日本アイリスト協会や日本まつげエクステ協会の資格は、キャリア向上の有力な武器です。また、独立して自由な働き方を選ぶと、収入とプライベートの充実が可能になります。経験を積み、顧客との信頼関係の構築が成功のポイントです。